お食い初めの簡単レシピ|煮物
初めての食事をお祝いする「お食い初め」。赤ちゃんはまだ食べる真似をするだけとなりますが、願いを込めてさまざまな由来を持つメニューを用意します。尾頭付きの鯛やお赤飯、お吸い物などと並び重要なのが「煮物」です。
この記事では、お食い初めに用意する煮物の具の意味や、簡単なレシピをご紹介します。
■お食い初めの煮物の意味は?一つ一つの具に込められた思い
お食い初めのメニューには、それぞれ意味があります。煮物については昔ながらの具、それぞれ一つひとつに意味や願掛けがあります。もしご自宅でつくる場合には、意識して揃えてみてもいいかもしれません。外食する場合も考えながら食べてみると、特別な思い出になるかもしれませんね。では、主なものをご紹介します。
にんじん・大根 … 赤と白で紅白、おめでたさの表現
レンコン … 向こう側が見えることから、「先を見通せる力がつくように」
たけのこ … 「まっすぐ、すくすくと成長しますように」
里芋 … 土のなかで根を張ってどんどん育つことから、「子孫繁栄」「子宝に恵まれますように」
えび … 腰が曲がることから長寿をイメージするものとして「長生きしますように」
かぼちゃ … 硬い殻を甲羅に見立て亀をイメージさせるものとして、亀のように「長生きしますように」
シイタケ … 同じく、シイタケの形を亀の甲羅に見立て、亀のように「長生きしますように」
そのほか、旬の野菜を入れてもっと煮物を賑やかなものにしたり、地域性豊かなものにしたりするのも素晴らしいことです。赤ちゃんの成長を一緒にお祝いするご家族、親族が楽しめるものがいいでしょう。
■お食い初めの煮物の献立①煮しめ
お食い初めの煮物、筑前煮を簡単に作れる献立を紹介します。筑前煮の特徴は「一度具材を油で炒める」ということです。これにより、具材の味がよりくっきりしますし、油で包まれることにより栄養価が逃げにくく、灰汁は出にくいというメリットもあります。
材料(約4人分)
鶏もも肉 約200グラム … 一口大よりもう少し小さめに切るのがおすすめです。
にんじん中1本 … 乱切りで問題ありませんが、花の型抜きなどをすると華やかです。
れんこん 1節程度 … 皮を剥き、一口大に切ったら酢水につけておきます。
ごぼう 1/2本 … 皮を剥き、乱切りにして酢水につけておきます。
こんにゃく 1/2枚 … あく抜きをし、1センチ幅にカットしたら、中央に切り込みを入れくぐらせて手綱こんにゃくにします。
里芋 5個 … 皮をむき、一口大の乱切りにしたら、塩もみをしてぬめりを取ります。
シイタケ 5個 … 軸を切り、表面を飾り切りにします。一口大に切ってしまっても問題ありません。
油揚げ 1/2枚 … 油抜きをし、1センチ幅に切ります。
絹さや 10枚程度 … 筋を切って塩ゆでします。花びらに見立ててカットしてもよいでしょう。
油 大さじ1
だし汁 250ml
酒 大さじ3
砂糖 大さじ2
しょうゆ 大さじ3
みりん 大さじ2
①具材それぞれの下ごしらえが終わったら、鍋に油をしいて鶏肉を炒めます。
②にんじん、れんこん、ごぼうを炒めます。
③こんにゃく、里芋、しいたけ、油揚げを炒めます。
④だし汁、酒、砂糖、しょうゆ、みりんを加え、落とし蓋をして弱火で10分ほど煮ます。
⑤皿に盛ったのち、絹さやを飾り付けます。
■お食い初めの煮物の献立②白だし煮しめ
お食い初めの煮物、白だし煮しめを簡単に作れる献立を紹介します。白だし煮しめの特徴は、「煮汁がなくなるまで煮る」というもの。筑前煮のように、事前に油で炒めません。
材料(約4人分)
にんじん中1/2本 … 乱切りで問題ありませんが、花の型抜きなどをすると華やかです。
ゆでたけのこ 100g … くし切りにします。
こんにゃく 1枚 … あく抜きをし、2センチ角程度にカットします。
シイタケ 8個 … 軸を切り、表面を飾り切りにします。一口大に切ってしまっても問題ありません。
ごぼう 1本 … 皮を剥き、乱切りにして酢水につけておきます。
れんこん 1節程度 … 皮を剥き、一口大に切ったら酢水につけておきます。
絹さや 12枚程度 … 筋を切って塩ゆでします。花びらに見立ててカットしてもよいでしょう。
白だし汁 400ml
砂糖 大さじ5
みりん 大さじ2
しょうゆ 大さじ3
①白だし汁、砂糖、みりんを鍋に入れ、にんじん、ゆでたけのこ、こんにゃくを煮ます。煮立ってしばらくしたら、シイタケ、ごぼう、れんこんも加えてください。
②落とし蓋をし、20分ほど煮ます。
③灰汁を取り、しょうゆを加えて落し蓋をし、さらに弱火で30分ほど煮ます。お好みの加減まで煮詰めてください。
④皿に盛ったのち、絹さやを飾り付けます。
ここでご紹介した献立は、あくまで一例です。それぞれのご家庭の味もあると思いますので、材料、具材ともにさまざまなアレンジを加えてみてください。具材の甘味によっては砂糖やみりんを減らすなど、味見しながらの調整もしましょう。